指導方針
読解問題の解説を中心に進めていきます。
答えを出すための解法を用いた講義で、確実な得点力を養成します。
受験生は一人で試験場に向かいます。したがって、解説を理解できた!というのでは不十分です。自分一人でも解説と同じ流れで問題を解けるようにならねばなりません。そういった「再現性」に留意して授業を進めていきます。
「再現性のある解き方」とは?
【図解:再現性のある解き方とない解き方】
そもそも、中学受験の読解問題は、解法に基づいて答えを文中から探していく形になっております。
筑駒中の入試問題を用いてその確認をしてみましょう。2017年の大問一の問二は
傍線部①「決して得をしないのに、損をすることはさけたい」とはどういうことか?
という問題でした。どういうこと?と聞いているということは、説明を求めているということです。では、説明を求められたらどうすればよいのでしょうか。
例えば、「天才」という言葉を説明せよと言われたとします。どう答えれば説明したことになるでしょうか。「とても頭がいい人」と答えればOKです。そして、「天才」と「とても頭がいい人」は同じ意味で結べるので、イコールです。つまり、説明を求められたらイコールの内容を答えればよいのです。
この問題では、傍線部①「決して得をしないのに、損をすることはさけたい」の説明を求めていますから、これとイコールの内容を作っていくことになります。
まず、前半の「決して得をしない」をX、「損をすることはさけたい」をYとおきます。そして、X・Yそれぞれとイコールの内容を考えていきます。最後に両者をつなげれば、答えの完成です。4~6行目に以下の記述がありました。
ところが、三頭を超えると、一頭あたりの獲得量が減っていきます。とれるえさがふえても仲間で分け合うので、一頭のとりぶんが減ってしまうのです。それでも、一頭だけで狩るよりたくさんえさがとれるので、群れにはどんどん仲間が加わっていきます。
ここを見れば
X「決して得をしない」=とれるえさがふえても仲間で分け合うので、一頭のとりぶんが減ってしまう(A)
Y「損をすることはさけたい」=一頭だけで狩るよりはたくさんえさがとれるので群れには属す(B)
だとわかります。AとBをつなげれば、「決して得をしないのに、損をすることはさけたい」とイコールになりますので、答えの完成です。
★解説例
上記のような「説明を求められたらイコールの内容を考える」・「ブロック分け」といった考え方を習得していれば、自分ひとりの時でも4~6行目が答えのポイントだと見抜けるようになるでしょう。これが「再現性」というものです。それができる状態を作るために、毎回解き方に基づいて解説を進めていきます。
年間カリキュラム(全42回)
回 | 内容 |
第一回 | 説明文入門 |
第二回 | 物語文入門 |
第三回 | 記述入門 |
第四回 | 総合回① |
第五回 | 説明文① |
第六回 | 物語文① |
第七回 | 説明文② |
第八回 | 物語文② |
第九回 | 記述① |
第十回 | 総合回② |
第十一回 | 説明文③ |
第十二回 | 物語文③ |
第十三回 | 詩① |
第十四回 | 説明文④ |
第十五回 | 物語文④ |
第十六回 | 記述② |
第十七回 | 総合回③ |
第十八回 | 説明文⑤ |
第十九回 | 物語文⑤ |
第二十回 | 記述③ |
第二十一回 | 説明文⑥ |
第二十二回 | 物語文⑥ |
第二十三回 | 総合回④ |
第二十四回 | 説明文⑦ |
第二十五回 | 物語文⑦ |
第二十六回 | 記述④ |
第二十七回 | 説明文⑧ |
第二十八回 | 物語文⑧ |
第二十九回 | 総合回⑤ |
第三十回 | 説明文⑨ |
第三十一回 | 物語文⑨ |
第三十二回 | 詩② |
第三十三回 | 説明文⑩ |
第三十四回 | 物語文⑩ |
第三十五回 | 記述⑤ |
第三十六回 | 総合回⑥ |
第三十七回 | 説明文⑪ |
第三十八回 | 物語文⑪ |
第三十九回 | 説明文応用 |
第四十回 | 物語文応用 |
第四十一回 | 記述応用 |
第四十二回 | 総合回⑦ |